立正福祉会 全国家庭児童相談室
相談事例集抄録

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多動症の園児

(1)主訴

保育園に在園している4歳男児が、言語発達が遅れており、さらに多動で時折奇声を発したりして、集団生活がうまくいかないという相談。

(2)家族構成

父親  母親  本人(4歳)男児  弟(3歳)

(3)相談経路

本人が通園している保育園より、多動のため今後の指導について相談あり。父母が来談。

(4)家庭の状況(生育歴・人間関係など)

出産時の平均よりやや下回る数値。乳幼児期は、初歩1,3ヶ月 母乳が少なく、混合、2ヶ月から人工、発育は良好 首座り2ヶ月、寝返り6ヶ月。少年期:1歳5ヶ月に弟が生まれ、母は弟に手がかかった。1人遊びが多かった。4歳で保育園入園。
{特徴}言語面の遅れがあり、反復単語、視線が合わない。多動。
{家庭の状況}母親があまり積極的でないため、養育に不安がある。身辺は自立してきているが、食事などの偏食、むらが目立つようである。

(5)相談経過

□相談期間 2年
□相談回数 主な面談は4回 電話での細かな問い合わせを加えると総計30回前後

【初回】
父母で来談。一見して、※MBD的な傾向、※LD児傾向。早期に療育施設にて、療育した方がよいと指導。福祉課へ行き、児童相談所に見てもらうように指導する(療育手帳)。障害乳幼児母子通園施設を紹介する。
※MBD(Minimal Brain Dysfunction)=微細脳機能障害。子どもが示す行動の傷害や学習の障害を中枢神経系の微細な損傷や機能障害との関連で理解していこうとするための概念。
※LD児(Learninng Disability)=学習障害児。全般的な知的発達に遅れはないが、中枢神経系の機能障害により、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなどの特定の能力の習得としように著しい困難を示すなどの障害がみられる。

【第2回】
母親より電話にて、母子通園施設に措置がすんだと報告あり。入園療育を専念するとのこと。

【第3回】
来年度入学につき、就学指導員が療育を見学するとのことで訪問する。個人指導を共に参観する。担任の言葉も大体理解でき、「型はめ」「切り絵」など、約30分きちんと座席についてやっていてびっくりした。言葉は時々意味の分からないことを言ったりする。就学指導員には、「テストは人間関係があまりできていないので、よくできなかった。養護学校が適当である」と言われた。母親は普通学級への入学を強く希望している。友達関係を広げること。言葉を伸ばすことに重点をおいた指導に力を入れてもらうようにお願いする。

【第4回】
就学指導委員会へかかることになり、その資料作成について施設保母より相談あり、検討をする。
以下はその後の経過。

● 就学指導委員会が開かれ、「*小学校へ決定した」と報告あり。
● 小学校において就学説明会あり。担任と同席させてもらい、特殊学級(小集団)も考慮に入れた指導の必要性についてお願いする。
● 小学校入学式。無事入学。現在、元気に通学しているとのこと。今後も見守っていきたい。

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