立正福祉会 全国家庭児童相談室
相談事例集抄録

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カルト入信 1 高校二年生

(1)主訴

○○会という宗教団体に子どもが入信して困っているという。同級生の勧誘により入信し、入信後は本人の方が熱中し、学校も欠席が重なり、進級できない状況。

(2)家族構成

父親 母親 本人(18歳)高校3年生男子 妹 中学2年生

(3)紹介経路

都庁の宗教課より紹介された。都内の私立○○高校の先生から依頼

(4)家族の状況(生育歴・人間関係など)

本人の父親は、当相談室で毎月行われている勉強会に出席。カルトの問題やマインドコントロールの仕組みも勉強し、○○会にも偽装入信して、教団の情報を入手して本人にぶつけた。

(5)相談経過

□相談開始から1年経過 現在継続中

【初回】
本人を入信させたA君来談。彼は、もともと理性的で教団にも教義レベルでの疑問から入信した。A君を勧誘したのは、中学校時代の先輩で、入信の段階から疑問を持ち質問したが、最終的には「やってみればわかる」と言われる。またお金もかからず、いつでも辞められるとのことなので入信。そのうちに教団内で重宝されるようになり、大人とも付き合えることで背伸びをした気持ちになり、友達を勧誘するようになった。

【第2回】
数日後、A君は脱会届のコピーを持って来室。自分が入信させた本人を連れて来るので、カウンセリングして欲しいとのこと。本人の父親と連絡をとり、状況を説明して協力を依頼。この時点でA君は教団の教義についての疑問を質問し、相談員の答えに納得し、参考になる本を貸して欲しいと言うので、日蓮宗関係の本を貸す。

【第3回】
本人とA君が来談。本人はA君の変化に戸惑いを感じているようで、かなり落ち込んでいる。このカウンセリングでわかったことは、@中学時代のいじめの経験から、強くなりたい一心で入信したこと。A父親に対して、中学の時のいじめをわかってくれなかったことで憎んでいる。B中学校側がいじめの事実を認めようとしなかった事により、教師に対する不信感がある。C「地獄に堕ちる」「罰があたる」ことに恐怖心を持っていること。 D失った友人関係を取り戻せるか不安E進級できないのではという不安など。

【第4回】
本人が脱会届を出したと言って、そのコピーを持ってきた。ただ、カウンセリング中落ち着かない。質問すると、一週間休まずに学校へ行ったが、友達との関係もうまく行かず、新しい仲間(学校外)とつき合うようになったが、中学時代の先輩で、シンナーを吸引している。本人もシンナーを吸引してやめられなくなってきている。相談員は、シンナー中毒の恐ろしさを話し、絶対にやめるように約束させた。また、いろいろなテーマで話しをし、相談員との信頼関係をつくることができた。本人も時々遊びに来たいと言っている。(継続中)

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