立正福祉会 全国家庭児童相談室
相談事例集抄録

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カルト入信 2 家庭の主婦

(1)主訴

△△会という宗教団体に妻が入信し、活動のためとして夕方や土日家を空けることが多い。また、活動にかかるものと思われる金銭によって生活費が侵されている。妻がどうすれば現状を理解して、活動を止め元の普通の生活に戻れるかと相談。

(2)家族構成

夫/会社員/相談者 妻  子ども 男の子2人

(3)相談経路

宗教入信トラブルに詳しい弁護士からの紹介

(4)家族の状況(生育歴・人間関係など)

全く平凡な家庭環境。入信のきっかけは、子どもの一過性の病気に関する不安。

(5)相談経過

□相談開始から2年半経過 現在継続中
□相談回数  およそ10回

【初回】
「宗教依存」の心理についての説明。激しい否定や論争はかえって、本人の組織に対する依存心を高める結果になることを伝える。マインド・コントロールのメカニズムとこの△△教団の思想的特徴について説明。

【第2・3・4回】
この「宗教入信トラブル」の関する解決のためには、家族・親族全体の理解と支援、関与が必要であることを説明し、家族・親族に集まってもらって、基礎的な項目について説明した。

(1) 日常の会話は普通に行なうこと(信じていることを強く否定したり、批判したりして本人の感情を高ぶらせないことが必要である)
(2) 近い血縁者はこの問題においては「説得者」になることはできないので、少し離れたところにいる近親者や本人の学校時代の恩師や友人を説得役として設定することが必要。
(3) 本人に必要以上の金銭を与えないことの配慮が必要

【第5・6・7回】
家庭内の日常会話ができるようになったことを確認。家族ならびに「説得役」の人と現状分析。細かく指示を与える。夫に対してこの教団の「教え」ならびにその“弱点”について学習してもらう。

【第8回】
経過についての報告を聞く。脱会説得は、十分な本人との信頼関係が築かれてからでないと効果がないことを説明。

【第9回】
すでに、この△△教団を脱会した元メンバーを呼び、相談者と協議。特に、脱会後の心の経過を説明し、ケアが必要であることを説明。また、この組織に限らず、カルトからの脱会は、@「教え」に疑問を持つ A組織内の人間関係に齟齬を感じる B活動に精神的・肉体的に疲れる などがきっかけになることが多いことを示唆。その時期を見間違えないことを強調した。「脱会届」の様式
送致の方法について教える。

【第10回】
現状に大きな変化はないが、教団内の人間関係に疑問を持ちつつあることを確認。「説得者」に「脱会」について直接的な説得を試みるように指示。

[現状]
「説得者」から、本人の心境に変化の兆しありとの報告。引き続き、説得を試みることを指示。その結果待ち中。

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